早実、鉄腕伝説 斎藤投手「最後に田中君に勝てた」 2006年08月22日 早稲田実の斎藤は、こみ上げるものをこらえられなかった。初優勝の心境を聞かれても、いつもマウンドで手にする水色のハンカチを口に当て、すぐには話せなかった。 決勝、再試合とも全イニングを投げきった早稲田実の斎藤 「僕が試合でポーカーフェースなのは、自分の気持ちを表に出すと投球が乱れるから」といい、クールを装ったエース。 次々にわいてくる喜怒哀楽を抑え、打者に集中する作業の連続が、どれほどつらかったか。もう投げなくていいと解放されたとき、様々な思いがせきを切ってあふれた。 9回、先頭に安打を許し、続けて初球をバックスクリーン左に打ち込まれた。「やばいと思ったが、どっちにしろ3アウトを取らないといけないんだから」 本間篤から三振を奪い、岡川を二飛に取ったときだ。笑みが浮かんだ。それはほんの一瞬。そんな自分をとがめるように表情
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