上述のように自己相関関数はパワースペクトルと密接な関係があり、定常時系 列データの有効な特徴の一つである。大津等[53]は、画像の認識や 計測のために有効な基本的な画像特徴として、自己相関関数を拡張た高次局所 自己相関特徴を提案し、それらの特徴を多変量データ解析手法を用いて統合し て有効な特徴抽出する画像計測・認識手法を提案した。具体的な応用例につい ては多変量データ解析手法の説明のところで述べるが、ここでは、その準備と して高次局所自己相関特徴について説明しておく。 自己相関関数の高次への拡張は、高次自己相関関数と呼ばれている[45]。 参照点 での対象画像の輝度値を とすと、 次自己 相関関数は、参照点周りの 個の変位 に対して、 で定義される。高次自己相関関数は、次数 や変位 の取り方により無数に定義できるが、画像デー タでは、一般に、近くの画素間の局所的な相関の方が重要であ