はじめに SQLという言語の大きな特徴として、処理をレコード単位ではなく、レコードの「集合」単位でひとまとめにして記述するというものが挙げられます。具体的には、GROUP BY句とHAVING句、それに伴って利用されるSUMやCOUNTなどの集約関数の使い方が鍵になります。SQLでは、これら集合操作の機能が充実しているため、手続き型言語ならば複雑なループや分岐を使って記述せねばならない処理を、非常に簡単で見通しよくコーディングすることが可能になっています。 しかし一方で、プログラミングにおける思考の基本単位を「レコード」から「レコードの集合」に切り替えるためには、多少の発想の転換を要します。この切り替えがうまくいかないために、せっかくSQLが最も本領を発揮するフィールドであるにもかかわらず、その機能を十全に利用できないまま、もどかしい思いを抱えているエンジニアも少なくないでしょう。 本章で
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