「ドコモ口座」「ゆうちょ銀行」「SBI証券」――2020年9月には金融機関やその利用者を狙ったサイバー犯罪が相次いで明らかになった。サイバーセキュリティの専門家である徳丸浩さんは10月21日、報道陣向けのセミナーで「これらに共通しているのはログインが狙われたこと。サイトの特性を熟知して攻撃している」と解説した。 9月に明らかになった金融機関へのサイバー犯罪事案は、NTTドコモの電子決済サービスであるドコモ口座やゆうちょ銀行を狙った不正出金、SBI証券への不正アクセスによる不正送金、ゆうちょ銀行が提供するVISAデビット・プリペイドカード「mijica」を悪用した不正送金など。 徳丸さんは、これらの犯罪に共通する傾向として、ログインに関するシステムの弱点を突かれたことや、各サービスの仕様などを熟知した人物による攻撃だと考えられることを挙げている。 不正出金事案 「かんたん残高照会」を悪用か?