北米や欧州では書籍をかなり割り引いて販売する古書店が多く存在する。一方、デジタル領域で出版社は「デジタル古書」という概念に反発してきた。出版社は電子書籍を暗号化する際に極端な手法を採用しているので、もともとの購入者しかその電子書籍を利用できない。自分が購入した電子書籍を友人に譲渡しても、通常はもともと購入した時に利用したクレジットカード番号を要求されるので読むことができなかったりする。 ところで、この「デジタル古書」という概念が欧州連合司法裁判所の判決により実現化される可能性がある。つい先日、欧州司法裁判所は「電子製品のライセンスは顧客間で再販可能」と表明した。 この司法判断はOracleとUsedsoftの訴訟から派生している。問題となったのはUsedsoftが自社のさまざまな製品向けに大量のOracleライセンスを購入し顧客に再販した行為だ。Oracleはそれを不服とし訴訟を起こし