× 国立環境研究所について 国立環境研究所(国環研)は幅広い環境研究に学際的かつ総合的に取り組む我が国唯一の公的な研究所です。
地球温暖化の影響で、緑豊かな南米アマゾン川流域が今世紀末までに乾燥化する恐れがあるとの分析を、国立環境研究所(茨城県)のチームがまとめた。世界有数の熱帯雨林が広がる流域は、野生生物の貴重な生息地となり、二酸化炭素を大量に吸収する「地球の肺」の役割を果たしてきた。生態系の悪化や温暖化の加速が懸念されそうだ。【関連写真特集】暖かな破局 刻一刻と進む地球温暖化 ◇国立環境研チーム分析 国連の「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」は、各国の研究機関が開発した20種類以上の計算方法を参考に、将来の気温や水資源量(降水量から蒸発量を除いた利用可能な水量)などを予測している。しかし、気温に比べ水資源量の予測は難しく、アマゾン川流域では湿潤になるという結果もあれば、減少して乾燥するという結果もあった。 チームは、世界各地で観測された水資源量の地域分布と、これらの計算方法の結果を比較。最も現実に近い結
国立環境研究所の研究グループは、平成23年3月11日に発生した東日本大震災に伴う事故によって東京電力福島第一原子力発電所(以下、福島第一原発)から放出された放射性物質(ヨウ素131とセシウム137)の大気中における輸送沈着シミュレーションを実施した。シミュレーションには、米国環境保護庁で開発された三次元化学輸送モデル(CMAQ)を改良して利用し、図1の領域(水平分解能6km)において放射性物質の放出・移流・拡散・乾性沈着・湿性沈着(*2)の過程を計算した。放射性物質の性状や物理化学特性は沈着速度を決定する重要な要素だが、本研究ではヨウ素131はガス態と粒子態の割合が8:2で、セシウム137は全て粒子態と仮定した。放射性物質の放出量とその時間変化は日本原子力研究開発機構による推計結果(*3)を用いた。 計算された沈着量と、文部科学省による定時降下物の観測データとの比較結果を図2に示した。この
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