発売日をチェックすることを忘れていたのですが、タイトルと出版社から買おうと決めていた「Making Software」を日曜の昼下がりに立ち寄った本屋で見かけてしまったので、購入してざっと流し読んだのでレビューしてみます。 本書は一言で言ってソフトウェア工学という学問分野の論文集です。全体は30章からなり、1章あたりは10ページから20ページ前後の独立した論文となっています。第一部である前半の8章はサブタイトルにもあるように「エビデンス/実証」に基づくソフトウェア開発についての総則的な内容、および手法がこれでもかと言わんばかりに書かかれています。後半の22章はそれらの総則を実際のプロジェクトや問題/視点に適用検証し、どうなったかが書かれています。加えて日本語版特別仕様として、日本人である訳者、学者、実務家による鼎談(ていだん:座談会)の模様が収録されています。 まず何よりも本書は難解なジャ