札幌高裁の末永進・民事第2部総括判事(64)が、出身高校同窓会のホームページ(HP)に、民事裁判の長期化について、「弁護士の資質の低下」が要因とし、司法制度改革による弁護士の増員を懸念する投稿をしていたことが分かった。現職判事の司法制度に関する発信は異例。 末永総括判事の投稿は5月25日付で、函館ラ・サール高校(北海道函館市)の同窓会ホームページに掲載されている。タイトルは「民事裁判はなぜ時間がかかるのか」。 末永総括判事は「弁護士のなかには(権利を意味する)訴訟物という法律用語すら知らない人や、訴訟物の存在を主張する一定の事実を正確に理解していない人もいる」と指摘。民事訴訟の長期化について、「裁判所にも遅延要因がないわけではありません」としながらも、「十分に事実を調査せずに訴状を提出する当事者(代理人弁護士)に多くの原因がある」とした。 さらに、「我が国の裁判制度は、ある意味で、退化して