もう10年以上前になるけど、大学に入学する直前の3月(今頃か)に、入学手続きということで大学の事務所に行った。ひどく寒い日で霙のような雨が降っていた。事務所に行くと封筒に入った書類の束を渡されて、手続き自体はほんの少しの時間で終わったように覚えている。(新幹線で2時間近くかけていったのに!)その後事務所を出て駅に向かって歩いていると、不幸そうな顔の男が作り笑いを浮かべて寄ってきた。大学に入ったらサークルに入って楽しいことをしよう!見たいな事を言ってサークルについて説明するからついてこいと言っていた。田舎から出てきた少年だった私は、まあそんなものかなあと思いながらついていってみた。まあそれほど汚いわけではない雑居ビルの2階に案内されると別のこれまた小汚い歯並びの悪い男がやってきた。どこ出身だとか他愛のない世間話から、話は急に人生の意味だとかいうような話になって、その男は「あるすばらしい人がい