「はあ、またやってしまった……」 きのこの山は肩を落としてうなだれたまま部屋に着いた。今日は自分にとって因縁のライバルである「たけのこの里」との売上対決だった。 自分より四年ほど後輩であるたけのことはあらゆる場面で衝突を繰り返してきた。売上では今日も負けてしまったけれど、そんなことはきのこにとってささやかな問題でしかない。 きのこがこのように落ち込んでいるのは、たけのこに対する自分の対応だった。このところ、たけのこを前にすると緊張でそっけない態度を取ってしまうのだ。その理由もわかっている。きのこはいつの間にか、たけのこに惚れてしまっていたのだ。 相手は後輩。しかもライバル。決して許されない恋だった。 それでも、たけのこのことを思う度にその熱情と劣情できのこの身体と心は夜ごとに熱く火照り、チョコがトロトロに溶けてビスケットが露わになってしまうほどだ。 溜息をつくきのこ。このままではいけない。
〜ここはBLを極めしBL老師(独身)が隠棲する人里離れたあばら小屋〜 俺「老師〜」 老「ほっほっほ、なんじゃな増田くん。また男性向けくされ美少女アニメを持ち前の牽強付会でBL作品としてオススメしに来てくれたのかな? いいかげんうんざりじゃぞい」 俺「それですよ、それ。老師。最近、その……アレのことを考えると、むずむずして変な気持ちになっちゃうんです」 老「精通?」 俺「そんなんじゃなくて、ほら、日本のコメディドラマとかで黒人が無神経に『おもしろキャラ』扱いされてるのを見てると……その……なっちゃうじゃないですか」 老「ああ、なるほど。心配しなくていいのよ。それはね、おとなになったら誰にでも起こることなの。だから全然はずかしいことじゃないのよ」 俺「え……じゃあ、このバブみって……?」 老「政治的正しさ、いわゆるポリティカリー・コレクトネス強迫症ってやつじゃな」 俺「的……ゆる……ネス?」
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