1.概要 独立行政法人海洋研究開発機構(理事長 加藤 康宏)海洋・極限生物圏領域の藤倉克則主任研究員らは、国際プロジェクト「海洋生物のセンサス:Census of Marine Life(CoML)(※1)」の一環として、京都大学フィールド科学教育研究センター、東京大学大気海洋研究所と共同で、日本の約50名におよぶ海洋生物分類学研究者の協力のもとに、現時点の文献データから日本の排他的経済水域(EEZ)内における種多様性について包括的に解析しました。その結果、日本近海は種多様性が極めて高い生物多様性のホットスポットで、全海洋生物種数の14.6%(注1)が分布することがわかりました。また、この数は今後日本近海から出現すると予測される種数の約20%でしかないこともわかりました。ほかにも、 日本近海に出現する種数は、バクテリアから哺乳類まであわせると33,629種。 軟体動物が最も多様(8,658