定まらない、川の呼び名 「神田川支流」は京王線代田橋駅付近を源流とし、西新宿5丁目で神田川に注いでいた4kmほどの川で、いくつかの支流も含めて1960年代後半に暗渠化されている。昔から定まった呼び名がなく、流域の大部分を占める渋谷区では「神田川支流」という味気ない名称で管理されてきた。神田川の支流は他にもいくつもあるが、渋谷区内にはこの川しかなかったためだろう。 近年では、戦前の「中野区史」の挿図を典拠として「和泉川」と呼ばれることも多い。ただ、和泉はいくつかある源流の一つの地名にすぎず、おそらく便宜的に記されたのだろう。 一方、大正期の東京市の資料などでは「幡ヶ谷分水」と呼ばれている。これは上流で玉川上水から水を引き入れ、流域であるかつての幡ヶ谷村の水田に利用していたためだ。川のほとんどの区間は幡ヶ谷を流れているから、こちらの方が適切に思える。 なお、下流部の新宿区内の区間は砂利場川とも
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