男性では多量飲酒者、女性では中程度以上の飲酒者に肝がんリスクの上昇がみられる 各コホートの合計約17.5万人(男性9万人、女性8.5万人)のアンケート調査から得られたアルコール摂取量によって、「全く飲まない」人、「たまに飲む(週1回未満)」人、「飲む」人にグループ分けしました。さらに「飲む」人のグループは1日あたりのアルコール摂取量(g/日)によって、男性については「0.1-22.9」、「23.0-45.9」、「46.0-68.9」、「69.0-91.9」、「92.0以上」の5つのグループに、女性については「0.1-22.9」、「23.0以上」の2つのグループに分けました。平均で10.4年から13.6年の追跡期間中に、男性605人、女性199人が肝がんと診断されました。飲酒頻度が週1回未満の「たまに飲む」グループを基準にして、他のグループの肝がんリスクをハザード比というかたちで比較しました
-「多目的コホート研究(JPHC研究)」からの成果- 私たちは、いろいろな生活習慣と、がん、脳卒中、心筋梗塞、糖尿病などの病気との関係を明らかにし、日本人の生活習慣病予防に役立てるための研究を行っています。 平成2年(1990年)と平成5年(1993年)に、岩手県二戸、秋田県横手、長野県佐久、沖縄県中部、茨城県水戸、新潟県柏崎、高知県中央東、長崎県上五島、沖縄県宮古、大阪府吹田の10保健所(呼称は2008年現在)管内にお住まいの方々に、アンケート調査の回答をお願いしました。そのうち、40~69歳の男性約45,000人について、その後平成16年(2004年)まで追跡した調査結果に基づいて、飲酒と食道がんの発生率との関係について調べました。その結果を専門誌で論文発表しましたので、紹介します。 (Cancer Letters 2009年3月 275巻240-246ページ) 食道がんには腺がんと扁
日本の研究結果から、日本人のがん予防を考える 「生活習慣改善によるがん予防法の開発と評価」研究班では、主要なリスク要因について、がん全般、および肺がん、胃がん、大腸がん、乳がん、肝がんリスクとの関連を調べた国内の疫学研究を収集し、個々の研究についての関連の強さの確認と科学的根拠としての信頼性の総合評価を行っています。(研究班ホームページ) 関連の強さについて、「強い」「中程度」「弱い」「なし」の4段階で個々の研究を評価し、研究班のメンバーによる総合的な判断によって、科学的根拠としての信頼性について「確実」「おそらく確実」「可能性がある」「不十分」の4段階で評価するシステムとしました。その際、動物実験や作用機序に関する評価については、既存の機関が行ったレビューを引用することにしました。さらに、関連が「確実」あるいは「おそらく確実」と判定された場合には、メタアナリシスの手法を用いた定量評価を行
百薬の長とも言われるアルコールは、適量なら人生に潤いを与えます。 飲み過ぎには十分注意しなければなりませんが、ここで喉と声を大切にする人へ、アルコールの飲み方をお教えします。 アルコールを摂取すると1つの良いことと、2つの残念なことが起こります。 良いことは、アルコールによって声帯が若干充血します。 これは血流量が増して可動性をアップさせます。 カラオケのとき、少し飲みながら歌うと良い声になるのはこのためです。 次に、2つのダメなことです。 1つ目は、アルコールを飲むことによって、梨状陥凹および声帯周囲までアルコールが到達し、声帯粘膜に刺激を与えます。 酷い場合は、声帯粘膜を傷つけ、声帯振動を阻害します。 ハードリカーのようなアルコール度数が高い酒ほど危険です。 2つ目は、呼気にアルコール成分が混じって、声門下および声帯を乾燥させます。 呼気にアルコールが検出されるのは、飲酒運転の検査で周
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