声道は、管楽器の管の部分(リードの部分ではない)や、シンセサイザーに喩えられることがある。事実、声道はシンセサイザーの一部のような役割を果たしており、たとえ音の発生器で作られている元々の音が全く同じであっても、声道の形状によって、体外に発せられる音の音色は変化する。これは、声道の形状によって共鳴する音の周波数が変わることなどが原因である。よって、ヒトなどはこの部分の形状を変化させることも利用して、会話や歌唱などを行っている。(無論、声帯の振動数を変えるなど、声道の形状以外のパラメータも関係する。あくまで「この部分の形状を変化させること”も”利用して」となっている点に注意。) ともあれ、ヒトのように複雑な発声を行うためには、この声道の形状などをかなり自由にコントロールすることが必須となる。(もちろん、ヒトは声道の形状のコントロールだけで言葉を話しているわけではないが、声道の形状を変えるという