日々発表される統計や調査の結果を読み解けば、経済、健康、教育など、さまざまな一面がみえてきます。今回は、将来を見越して誰もが気になる「年金支給額」に焦点をあてていきます。 2階建ての構造になっている、公的年制度 ――将来、どれくらい年金はもらえるのだろう 誰もが一度はこんなことを考えたことはあるはず。特に昨年、世間をにぎわせた「老後資金2,000万円問題」の際には、将来への不安は一層強くなりました。 日本の公的年金は、2階建ての建物に例えらえるように、「国民年金」と「厚生年金」の2種類に分けられます。国民年金は日本に住んでいる20歳以上60歳未満の人がすべて加入するもの、厚生年金は会社員や公務員が加入するもので、国民年金に上乗せとなります。 このような公的年金制度に、さらに上乗せになる私的年金制度があります。大きく企業年金は加入した期間などに基づき、あらかじめ給付額が定められている「企業年