『科学する麻雀』(講談社現代新書)という本がある。とつげき東北というペンネームで、理系の国家公務員(!)の方が書いたものだ。東風荘というネット上の麻雀サイトでの膨大な対局データを基に、従来の麻雀の常識やセオリー(例えば「リーチ宣言牌のソバは危険」といった類)が妥当かどうかを検証し、さらに、新しい麻雀理論を構築しようとした、なかなか面白い本である。 この本の面白さの本質は、インターネットによって、実際の人間の行動とその結果(この場合は、麻雀でどのような手を打つかという選択と、その結果である勝ち負け)がデータの形で手に入ること、そしてそれを活用することで、今まで見えなかったことが見えるようになる、ということにあると思う。 ネット上での実際の対局からデータを収集 従来のセオリーは、経験的に「こちらの方が良さそう」、あるいは「(自分の手についてだけを考えると)この打ち方ならば上がれる可能性が高い」
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