2002年のワールドカップは、多くの人々が「サッカー文化」に触れる貴重な機会となりました。しかし、大会をとおして「決勝トーナメント」という表記が浸透してしまいました。FIFAの表現では韓日で開催される大会全体がtournamentであり、「決勝トーナメント」はSecond Roundということになります。また、「今回は予選を突破するという目標は果たした」という言い方もされましたが、予選とはアジア、欧州などの 地域予選を指す表現です。賀川浩は、98年からこの表現について幾度となく指摘してきましたが、この大会でいよいよ決勝トーナメントという表現が定着してしまったことは誠に残念でした。ファーストラウンドを突破し、世界レベルで実績を積んだのですから、報道、表現においても世界標準を意識していくべきなのではないでしょうか。 当時の賀川の原稿、サッカー・マガジンの記事などを掲載し、改めて正しい表現を考え