2003年度春学期小熊研究会Ⅰ 7/7(月) 「世界システム論から見る、グローバリゼーションとフェミニズム ~ウォーラーステイン及びマリア・ミースを中心として~」 総合政策学部3年 谷野直庸(7105665/s01566nt) 〇はじめに 「近代」という時代は、その当初からそもそも「グローバル」であったという認識は一般的でさえある。この「近代」がその起源から一貫して「グローバル」なシステムであったという点を、近代世界システム論として体系的かつ明瞭に示したのがウォーラーステインである。今回の報告では、そのウォーラーステインの近代世界システム論の基本概念を紹介し、その上で世界システム論によるフェミニズム経済構造分析を用いて、途上国を世界市場に統合させるNIDL(新国際分業体制)を論じたマリア・ミースの議論に入っていく。 <第一部> ● ウォーラーステインの近代世界システム論の理論的枠組み