つい先日デジタルで発売されたトーフビーツの『First Album Remixes』の1曲目が“Don't Stop The Music”の砂原良徳リミックス。新世代の作品にベテランが手を貸した最初のヴァージョンとなった。 トーフビーツからは「現在」が見える。インターネット時代の(カオスの)申し子としての彼の音楽には、90年代を楽しく過ごした世代には見えにくい、重大な問題提起がある。ゆえに彼の楽曲には「音楽」という主語がたくさん出てくる。音楽産業、音楽文化、あるいは知識、音楽の質そのもの。 自分が若かった頃に好きだった音楽をやる若者は理解しやすいが、自分が若かった頃にはあり得なかった文化を理解することは難しい。なるほど、ボブ・ディランは最近ロックンロール誕生以前の大衆音楽をほぼ一発で録音して、発表した。これは、インターネット時代の破壊的なまでに相対化された大衆音楽文化への本気のファイティン
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