税金が静かに日本をゆがめている。時代にあわない税が暮らしや企業を惑わし課税の公平も揺らぐ。目先の消費増税に気を取られ税財政のひずみを直す「棚卸し」がおろそかになっていないだろうか。税金という鏡にニッポンを映すと、この国の未来へのヒントが見えてくる。「賃上げ? せっかくのお話ですが辞退します」。東京都内の金属加工会社で契約社員として働く河本信子さん(51)が上司にこう伝えたのは4月上旬だった。
![「賃上げ辞退します」 税が惑わす日本のかたち 税金考(1) - 日本経済新聞](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/5a4e2367dff07013f12e1ed7b0116f4218d28dd6/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Farticle-image-ix.nikkei.com%2Fhttps%253A%252F%252Fimgix-proxy.n8s.jp%252FDSXMZO8752755001062015I00001-8.jpg%3Fixlib%3Djs-3.8.0%26auto%3Dformat%252Ccompress%26fit%3Dcrop%26bg%3DFFFFFF%26w%3D1200%26h%3D630%26s%3Db47441a0d2501f32549f1e0fbb96d643)
建設業やソフトウェア業、美容業などで多いケースです。 一人親方やフリーランスに仕事をお願いして「給与」ではなく「外注費」で処理します。 これが税務調査で「これは給与でしょう!」と指摘されたらどうなるでしょう。 「源泉徴収漏れ」「消費税仕入税額控除過大」のダブルパンチを受けます。 「外注費」ではなく「給与!」と指摘を受けた場合の“被害”額 例えばフリーの一人親方に1年間ずっと来てもらって、月平均40万渡していたとします。 消費税、本則課税で納めていました。 調査で「給与!」と指摘されました。どれくらいの追徴になるでしょう。 まず、源泉税の徴収漏れ金額です。 40万(乙欄)→ 8万2900円×12月=99万4800円 続いて消費税の追徴額です。 40万×5/105=1万9047円→1万9047円×12月=22万8564円 合計 122万3364円! …これはひどいことになりますね。 この上、延
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