「ファンはオタク」は現場を知らない偏見 去る5月25日、アイドルグループ「AKB48」の握手会で痛ましい傷害事件が起きた。参加していた2人のメンバーが、刃物を持った犯人によって突然切りつけられたのである。この事件をめぐっては、マスメディア/ソーシャルメディアを問わず、大きな議論が巻き起こった。その中には、「『AKB商法(握手などの特典券つきでCDを大量に売りさばく手法)』の限界が来た」「アイドルの女の子を危険に晒すことになる握手会は廃止すべきだ」といった批判も少なくなかった。 こうした指摘は的外れだと言わざるをえない。報道によれば、容疑者の男は詳しい動機について明らかにしておらず、「切りつけたメンバーの名前は知らない」と供述しているという。おそらくAKB48の熱心なファンではなく、これまで何度も繰り返されてきた芸能人や著名人を狙った事件の一つに過ぎない。必要なことはセキュリティ対策の向上に
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