太っても動脈硬化にならず、特定たんぱく質解明 東大教授ら 東京大の宮崎徹教授らは、太っていても特定のたんぱく質が働かないと、糖尿病や動脈硬化にならないことをマウス実験で突き止めた。 新たな予防・治療薬につながる成果で、10年後をめどに実用化を目指す。米科学アカデミー紀要(電子版)に5日発表する。 体内では「AIM」というたんぱく質が働き、脂肪細胞にため込んだ脂肪を分解している。 研究チームはAIMができないマウスを作製。 高いカロリーの食事を与えて肥満にしても、糖尿病や動脈硬化が起きなかった。 通常のマウスはAIMが脂肪を分解し、免疫細胞を呼び寄せる。 免疫細胞が炎症性物質を作り、この状態が続くと糖尿病や動脈硬化に進む。AIMがないと、この流れが断ち切られる。 AIMができないマウスにほかの異常は現れなかった。 AIMは人でも同様の働きがある。 宮崎教授は「肥満が進んだらAIMを抑える薬を