お母さんが事故にあったと聞いて、ただただ無事を祈って病院に行きました。 でも、そこには変わり果てた姿で眠っているお母さんがいました。 私はたった一人の家族だったお母さんを失ってしまいました。何もかもが色を失ったように見えました。お母さんが亡くなってからしばらくの間の記憶が曖昧で、すべてのことに無気力でした。これから母さんがいない世界でどうやって生きて行ったらいいのか、わかりませんでした。でも、お母さんは元気で明るい人だったから、きっとこんな私を見たら、「しっかりしなさい」と怒るだろう。そしたら安心して天国に行けないかもしれない。そう思って自分を奮い立たせてきました。 傷が癒えたとは言えません。お母さんとの思い出を全部消してしまいたいと思ったこともありましたが、その思い出を抱きしめて生きることが、お母さんと一緒に生きていくことだと、今は思っています。愛する人が突然死んでしまって無気力になって