2016 - 12 - 27 三日月パンとコーヒーの朝 Opéra francais Quotidien ーー croissant 昨日までのノエル騒ぎが嘘みたいに、月曜朝から人々は通常運転。けたたましく鳴るトラムのカンカンという鐘の音で目が覚めた。 窓の下を眺める。行き交う人々、昨日までの休みなしの営業で疲れ果てているであろう斜め前のパン屋も、いつものように早くから店を開けて。路上のマンホールの上にはシュラフや段ボールに包まった浮浪者たちが、小さな住処を作り朝も昼も眠っている。 人々の往来は、なんの危険も心配もない家の明かりからほんの数分前に発生してきたものなのだ。昨夜の出来事を笑いながら、今日も帰る場所があると信じている人々のための。彼らはいつものようにパン屋に入り、出来立てのクロワッサンとコーヒーを持ってそれぞれの行き先へ向かう。当たり前の人生の朝が保証されて。 黒い得体の知れぬ液体