言葉が生きてるのは知ってる?ぼくはこの言葉が、誰かに届くことを信じて書いている。 だって、言葉は生き物なんだから。 この十本の指先から生まれた、確かに命を持つ不思議な生き物たちが、今きみの心に働きかけているのが、ぼくには見えるんだ。 そして同時に、こうして生まれるせっかくの命も、きみ以外の多くのヒトたちにとっては、ただの雑音でしかなくて、わざわざ注意を払うほどの価値を持たないことだって、よーく分かってるのさ。 だからこれは、ほかの誰に宛てたわけでもない、ただ、きみだけのために綴られた〈孤独の伝言〉ってわけなんだ。 言葉が生きてるのは知ってる?あきらめないって、どういうことだと思う?がんばりすぎてないって、自信を持って言える?あきらめと頑張りの間で振り子は揺れ続けるのかもね。 あきらめないって、どういうことだと思う?母の生暖かいはずの、なのにどうしてだか冷たさしか憶えていない腹の中をなんとか