224-5(1096)滝山コミューン1974 原武史、講談社、2007 西武沿線花小金井駅からバスで10分ほどのところに1968年に開発された滝山団地。もっぱら団地族の子どもたちが通った七小を中心とした物語。 プレハブ校舎で対応せざるを得ないほどの急激な児童数増。大学を出たばかりの全共闘世代の教員。戦後民主主義の洗礼を受けた保護者たち。同質な住環境。父親不在のコミュニティ。戦前世代の体験共有に対する拒絶。日の丸・君が代問題。 どのようにPTA活動が展開したか、どのように学級から学校へ、学校から地域へと突出した民主集団が働きかけたか、語られそうで語られず(詳しくは後で)、物語は、少年の記憶、それもとても詳細な記憶を中心に語られていく。 少年は、「班活動」(全国生活指導研究協議会が中心的に進めていた)、特に「ボロ班」「ビリ班」などを特定しながら、「みんなが揃って」できるようにしていく集団主義的