15日午前4時55分頃、横浜市戸塚区東俣野町、国の重要文化財「旧住友家俣野別邸」から出火、耐震改修工事中の木造2階の別邸延べ約650平方メートルを全焼し、工具などを保管する敷地内のプレハブ小屋2棟計約180平方メートルも全焼した。 神奈川県警戸塚署の発表などによると、建物は昨年1月から工事中で、14日午後7時半に作業が終了し、出火当時は無人だった。敷地は、侵入者を感知するセンサーが付いた鉄製フェンス(高さ3メートル)で囲われていたが、センサーは作動しなかったという。現場に火の気はなく、同署で出火原因を詳しく調べている。 全焼した邸宅は1939年に建築された住友財閥創業者一族の別邸。北欧の伝統的な建築様式を取り入れ、柱や梁(はり)を外部に露出させる一方、屋根に瓦をふいた和洋折衷の貴重な建築物とされる。2000年に相続税の物納財産として国に所有権が移り、04年7月に国の重要文化財に指定され