昨年夏、『月は無慈悲な夜の女王』を読んで、もやもやしたままに終わってしまったので、ハインラインの他の代表作も読んでみようと『人形つかい』を手に取りました。 『人形つかい』は侵略テーマの古典SFで、こんなふうに始まります。 アメリカの片田舎に宇宙船が着陸、調査に向かった捜査官6名が行方不明にもかかわらず、何の騒ぎも起きていない。主人公サムは上司に命じられ、同僚のメアリと3人で、家族旅行を装って調査に向かった。同地では、宇宙船はインチキで農場の若者が作ったハリボテだというのだが……。 人形つかい (ハヤカワ文庫SF) 作者:ロバート・A. ハインライン早川書房Amazon以降、いろいろネタバレありなので、未読の方はご注意ください。 メアリが赤毛なのは何故か? 秘密捜査官である主人公サムの同僚として登場するメアリ。赤毛であるという点がやけに強調されます。サムも、メアリの兄という設定で赤毛に変装さ