香港大学は28日、2014年の民主化デモ「雨傘運動」を提唱した一人で同大法学部副教授の戴耀廷(ベニー・タイ)氏(56)を解雇処分とした。戴氏がフェイスブックで明らかにした。香港での反体制的な言動を取り締まる香港国家安全維持法(国安法)の施行により、中国の統制が、「学問の自由」が保障された大学の自治にも及んだ形で、民主派の反発は必至だ。 処分の理由は明らかにされていないが、戴氏は昨年4月、雨傘運動で参加者を扇動した罪などで禁錮1年4カ月の実刑判決を受け、昨年8月に仮釈放された。大学側はこうした戴氏の行動を問題視し、解雇を決めたとみられる。香港メディアによると、戴氏の処分を審議した委員会は18対2の賛成多数で解雇を決定したという。 戴氏は民主派をリードしてきた法学者で、9月の立法会(議会)選挙に向けた民主派の予備選挙の運営で中心的な役割を果たした。これについて、中国政府の香港政策担当機関「香港