日本のほぼ真上を通る準天頂衛星「みちびき」が11日、打ち上げられる。カーナビでも使う米国の全地球測位システム(GPS)を補って、使い勝手をよくする狙いだ。いつでも利用できるようにするには3機が必要だが、2機目以降は白紙状態。「日本版GPS」の将来は見えてこない。 「みちびき」は、宇宙航空研究開発機構が打ち上げ、測量やカーナビ、防災、観光、交通など58テーマで試験が行われる。 最大の利点は日本のほぼ真上(準天頂)を通過すること。GPSは予備も含め30機が運用されているが、ビルや山の陰になり位置特定に必要な30機のうち4機の電波が受けられないことがある。みちびきが真上にいれば、常に電波を受けられる。 ただ、日本上空にいるのは1日に8時間。24時間態勢の運用には、少しずつ軌道をずらした最低3機が必要だ。しかし、2機目以降の見通しは立っていない。 計画が始まった10年前、目的は位置測定に、