私たちが日頃から使っている言葉のあり方を反省してみると二つのことに気づく。一つは、「机」「椅子」「本」「書く」「歩く」「座る」などといった多くの単語が、何らかの事物(モノやコト)を指し示している、ということである。このように、言葉が事物を指し示す働きを指示(reference)と呼び、言葉によって指し示される事物のことを指示対象(referent)と呼ぶ。 つまり、我々が言葉を使うときには、何らか対象と、ある音声や文字の表象との対応関係を創り出す、ということをやっているのである。 では、言葉が事物を表すとき、そこに、(上の図にあるような)事物から言葉への単純でストレートな対応関係が成り立っているかというと、そういうわけでもない。これは、絵の場合と比べてみるとよくわかる。絵は対象となる事物の形・色などの視覚的特徴を、線や色を用いて平面上に再現しなければならない。つまり、絵を見れば、その視覚的
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