今井:琵琶湖のCODが1984年を境に徐々に増加していることに注目したのがきっかけです(図1)。 琵琶湖は日本最大の湖ですが,1960〜70年代頃には水質悪化が問題視されました。その後,さまざまな浄化対策が行われてきたため,最近は琵琶湖に流入する汚濁負荷量はあまり増えていなかったのです。ところが,ここにきてCODだけが増加し始めてきたというのです。 CODは有機物の全量を表わす指標です(6ページのメモ参照)。一方,易分解性(分解しやすい)有機物の量を表わすBODは横ばいか低減傾向でした。加えて湖水のCODのほとんどは溶存態です。これらのことから,難分解性で溶存態の有機物,難分解性溶存有機物が蓄積しているのではないかと推測したわけです。 国立環境研究所では,以前から霞ヶ浦の湖岸にある臨湖実験施設を拠点にしてさまざまな湖沼研究を行っていましたので,この施設を利用して霞ヶ浦の難分解性溶存有機物に
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