――ご著書が売れているそうですが、どんなお気持ちですか? 思ったより売れているのでハズい(恥ずかしい)っていうのがいちばんの感想ですね。こんなに話題になるとは思わなかったから。自分の考えは瞬間瞬間で変わるので、僕自身が読み返しても「今とはちょっと考えが違うな」って思うところもあります。書いた時点で思ったことだから、芸人とかで「これを参考にします」っていう人がいたら、そんなにしないほうがいいよ、とは思いますね。 ――現役の芸人が笑いについての理論的な本を書くのは割と珍しいと思うんですが、こういうのを書くことに対する抵抗はなかったんですか? こういうのって取材で絶対聞かれるんですよ。とくに『M-1(グランプリ)』がすごいんです。2008年ぐらいからはもう毎日のように取材があるわけですよ。「今年の『M-1』はどうですか?」とか。それは本当にキツいんですよ。何かボケたりしても「いや、もっとまじめな