去る7月6日に亡くなったイタリアの作曲家、エンニオ・モリコーネ。50年代末から半世紀以上にわたって映画音楽の作曲家として活躍し、生涯現役を貫いた。モリコーネが書くあの哀愁あふれるメロディーは、どこかで耳にしたことがあるはずだ。 今回は、映画音楽のみならずポップ・カルチャー全体にまで影響を及ぼした彼の偉業を偲んで、ライターの黒田隆憲が追悼原稿を執筆。子どもの頃からモリコーネの音楽に触れてきたという黒田が、その足跡やモリコーネ独自の音楽性に迫る。記事の末尾には黒田の選曲によるプレイリストもあるので、ぜひチェックしてほしい。 *Mikiki編集部 稀代のマエストロが亡くなった これまで500作以上の映画音楽を手がけ、映画音楽作曲家としては史上2人目となる〈アカデミー名誉賞〉を獲得したイタリア出身の作曲家、エンニオ・モリコーネが7月6日に91歳で逝去した。彼の弁護士であるジョルジオ・アスマの公表に