昨日、朝日カルチャーセンターの「小説教室」の帰りに、立川ルミネ8fにある本屋で、店員に探してもらって「big. tomorrow」8月号を手に入れた。今、日本国民の間に蔓延している「脱原発ヒステリー」や「反原発ヒステリー」を、冷徹に批判しているらしい吉本隆明のインタビュー記事を読みたかったからだ。吉本隆明は、今、87歳だそうだ。あの吉本が「87歳」とは、俄かに信じられないが、しかしよく考えてみるまでもなく、当然、それぐらいになっていてもおかしくない。言うまでもなく、吉本隆明は、日大芸術学部文芸学科出身の作家「吉本ばなな」の「お父さん」である。しかし、僕の世代の人間にとって、吉本隆明はあくまでも吉本隆明である。「戦後思想の巨人」であり、「戦後論壇の教祖」である。僕が最初に買った吉本隆明の本は、『吉本隆明詩集』であり、『自立の思想的拠点』だった。その鋭い批判能力には感動し、少なからぬ影響を受け