アメリカ班デスクの南です。今月号では、第2特集の「『世界を変えるアイディア』はこうして生まれる」を担当しました。 今回の特集では実際にシリコンバレーを訪れ、グーグルやフェイスブック、アイディオなどの企業を取材しました。そのなかで最も印象的だったのは、取材した企業には共通して、社内のヒエラルキーがほとんどなかったことです。もちろん、役職など立場の違いはあるのですが、会社に入ったばかりの従業員であっても、その人の意見やアイディアは尊重されるべきだというカルチャーがどの会社にも根付いていました。 そうしたヒエラルキーのなさは、ひとえに従業員への「信頼」からくるものでしょう。フェイスブックのエンジニアリング・ディレクターであるペドラム・ケヤーニは入社初日から重要な仕事を任されたと言います。彼はそのことをこう振り返ります。 「フェイスブックは、『君のことを信じている』と言ってくれているみたいで