ヒゲキタ一代記 原稿を頼まれて書いたのだが、文字数を間違えてて大長編になってしまった。半分くらいに削らなくてはならないが、もったいないのでもとの原稿を載せてみる。推敲してないので読みにくかったらご勘弁。もの作りで食べていくことがテーマだ。 祖父が大工で父は漁師。家には和船の小舟があった。祖母は関東大震災の頃東京で縫製工場で働いていたらしい。父は漁具を作ったり修理したり、自分の船のディーゼルエンジンをいじったりしていた。田んぼはなかったが、畑が少しあり、母は今でも野菜を作っている。納屋には稲わらが積んであり、ぞうり編みやむしろ編みの道具があった。まあ、これは田舎ではどこの家にもあったはずだ。 小学校のころは身体が小さく外遊びよりも、家でハサミで箱を切ったり紙工作をしているような子供だった。年の近い叔父が、トイカメラで写真を撮ったりしていて、ハンダ付けなんかも教えてくれた。プラモデルもいくつか