最終日も店の前には長い行列ができた=31日午前9時23分、高知県香南市野市町店の奥では、スタッフの女性が手作業でパック詰めに追われた=高知県香南市野市町最後のエチオピア饅頭を手渡す近森好子さん=31日午前11時54分、高知県香南市野市町 【竹山栄太郎】高知県香南市野市町名物の「エチオピア饅頭(まんじゅう)」を製造・販売してきた「近森大正堂」が31日、閉店した。3代目主人の近森悠之(ひろゆき)さんが4月に亡くなり、妻の好子さん(64)が「将来にわたって味を守り続けるのは難しい」と決断した。早朝から多くのファンが詰めかけ、別れを惜しんだ。 最後の日の仕込みは、午前3時から始まった。普段の10倍にあたる1万個以上を用意した。午前9時の開店時には、約40人の行列ができていた。 先頭に並んだのは、午前7時20分に来店した安芸市の自営業、仙頭ゆかりさん(55)。高知市の実家に帰るときは必ずお土産