(2013年5月24日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 英国はジョージ・オズボーン財務相の下で厳しい緊縮財政に乗り出した〔AFPBB News〕 英国財務省は、ジョン・メイナード・ケインズは愚か者だと思っている。周知の通り、ケインズは「緊縮財政に相応しい時期は好況期であって、不況期ではない」と述べた。 ジョージ・オズボーン財務相が率いる財務省は、この見方を否定している。これまでしばしばそうだったように、財務省は間違っている。 1930年代のこの議論が、今、息を吹き返している。当時のケインズの役割を担っているのが国際通貨基金(IMF)だ。IMFは4月の「世界経済見通し」の中で、英国では「需要が冷え込んでいるために回復が弱く、財政調整の過程で短期的な柔軟性を高めることを考慮すべきだ」と述べた。 圧力に屈したIMF IMFがG7諸国について財政政策を引き締め過ぎだと批判するのは異例だ。IMFは