【ワシントン=山川一基】米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長が19日に量的緩和の縮小方針を示したことに対して、FRBの傘下にある地区連銀の総裁が「適切でなかった」との考えを表明した。政策方針を異例なほど説明しようとする議長の考えをめぐり、FRB内が揺れていることがうかがえる。 バーナンキ氏は19日の記者会見で、このまま景気回復が続けば今年後半に量的緩和を縮小し、来年半ばに緩和を終える計画を示した。これに対し21日、セントルイス連銀のブラード総裁が緊急の声明を発表。「金融政策は(インフレなどの)目標を目指して執り行うべきで、時期を目標とすべきでない」と反発。緩和を縮小する方針を示したこと自体についても「適切なタイミングではなかった」とした。 ブラード氏は金融政策を決める米連邦公開市場委員会(FOMC)の投票メンバー。19日のFOMCでは、現行の政策を維持した決定に対し「インフレ