アリに寄生する冬虫夏草の一種、アリタケ。バッカクキン科に含まれるCordycepsなど、いくつかの分類群に含まれる菌類の中には、生きたアリを苗床に育つものがいる。彼らは生きたアリに知らないうちに感染し、呪うがごとく殺し、遂にはその姿を現す。 オオアリ属Camponotus sp.に取り憑いたアリタケ。この手のアリタケにやられたアリは、例外なく自分が止まっている枝葉をしっかり咬んだ状態で事切れている。 アリタケは、アリの生前時に感染する。感染に成功した菌は、アリの神経系に作用してその行動を操るらしい。そして、胞子を飛ばしやすい風通しの良い草木の上までアリを歩かせ誘導すると、キノコが十分成長するまでアリが地面に落ちないようにしっかりと枝葉に噛みつかせてから、死ぬように仕向ける。 菌類による、こうした寄主操作に関する研究は、どこまで進んでいるのだろうか。ペルーにて。 じめじめした石下で、沢山のオ
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