山形県産米「つや姫」の種もみを無断で販売したとして、種苗法違反(育成者権の侵害)で起訴された愛知県知多市大興寺、農業石井規裕被告(58)が、東京都内の米穀店で購入した玄米を発芽させ、栽培した稲から種もみを集めていた疑いが強いことが、捜査関係者への取材で分かった。 誰もが購入できる通常の販売ルートを使って種もみが広まったことに対し、つや姫の管理に神経をとがらせる県は、戸惑いを隠せないでいる。 捜査関係者によると、石井被告は「2010年10月頃、都内の米屋でつや姫の玄米を購入した。おいしい米を育てたかった」と供述しているという。翌11年春に自宅近くの田んぼで玄米を発芽させ育て、同年11月以降、インターネットを通じて約30人に種もみ計200キロ以上を販売。計58万円以上を売り上げたとみられる。 県の県産米ブランド推進課によると、もみ殻が取り除かれた玄米を発芽させる方法は、雑菌が入りやすく、消毒な