限りある資源 大切に スシや刺し身に使われるクロマグロが減っているため、輸出入を禁止しようという声が欧州の一部の国からあがってきました。日本の食卓に欠かせないマグロは、今後、食べられなくなるのでしょうか。 ――そもそもクロマグロって何ですか。水産庁資源管理部審議官の宮原正典さんに聞きます。 宮原さん 「マグロといってもビンナガ、キハダ、メバチなど様々な種類があります。中でも最高級品とされるのがクロマグロです。2008年の国内の消費量は4万3000トンです。世界でとれるクロマグロの実に約8割を日本で食べているのです」 ――クロマグロは減っているんですか。 政策研究大学院大学教授(海洋政策論)の小松正之さん 「大西洋まぐろ類保存国際委員会(ICCAT)の推定によると、大西洋・地中海地域に生息しているクロマグロ(親魚ベース)の量は1974年の約30万トンをピークに減少し、現在は8万トン弱になって