みんなやっぱり気になる、遺伝の謎。頭のデキだって、寿命だって、ハゲだって、デブだって・・・遺伝がまったく関係していないものなんてない。じゃあ、一体どこまで遺伝して、どこから遺伝しないのか? 何がどこまで決まっているのか? 最新の研究成果もふまえ、遺伝子が示す「運命」を徹底検証しよう。 そう遠くない未来。出生から数秒後に新生児の推定寿命と死因を特定できるほど、遺伝子研究は進歩していた。 夫婦は、生まれてくる子どもがより優秀で、病気にならないよう、遺伝子操作による人工授精をすることが当たり前になっている。自然出産は野蛮な行為とされ、劣性遺伝子を持った人間は"不適正者"として差別の対象にすらなっていた。 そんな不適正者の一人のある若者は、30.2歳というあまりにも短い寿命が運命づけられていた。ところが、彼は宇宙飛行士になる夢をあきらめきれず、家を飛び出していく―。 これは、'97年のSFサスペン