朝日新聞 2月11日付朝刊 大阪版 「声」(ネット上のソースなし) 憲法改正ならまず1条から 福祉施設職員/深田哲士(鳥取県倉吉市 59歳) 皇室典範改正の賛否を尋ねた記事があった。「賛成(39%)、反対(36%)の差はごくわずか」というものだったが、私は別の設問の数値に注目した。 女性天皇に賛成ですか?の問いに、「女性もなれるようにした方がよい(61%)」に次いで、「天皇制はない方がよい(22%)」の答えが多かったことだ。私は天皇制に反対だが、いまの日本社会では、この意見はほんのわずかだろうと思っていた。だからこの数値に驚くと同時に喜んだ。 戦後日本は身分制度を廃し、憲法はすべての国民の法の下の平等を規定している。だが一方で天皇制によって主権者である国民以上の存在、法の下に入らない存在を肯定している。すなわち生まれながらの身分を保証しているのである。 この不徹底さが今なお多くの差別を根