ペーパーレス化への第一歩は、何よりも、これまで保有してきた紙ベースでの管理ルール(ファイリングシステム)を確立することにほかならない。真に必要な文書を保有するということは、不要な書類を持たないということ。急がば回れ。まず足元のルールを固めることが先決だ。 企業が組織として管理しなければならないものが「人・モノ・カネ・情報」だが、企業が管理すべき経営資源である「情報」を、コンピュータシステムとそこに蓄積された電子データに限定して語られることがよくある。しかし、最も管理を必要とされていながら、事実上放置されていることが多いのは、形式知として眼前に存在している膨大な書類群なのだ。 経営トップと総務部門にしかできない社内推進組織作りからスタート ファイリングシステムを実践する以上、経営トップがその趣旨を理解するとともに、総務部門がリーダーシップをとり、各部門にシステム推進担当者を配置するなど、全社