Google社が開催する Summer of Code (サマー・オブ・コード)は、オープンソース・フリーソフトウェアの開発に入門する世界中の学生を支援するという大がかりなイベントである。毎年夏休みに行われるこのプロジェクトも今年で4回目を迎え、過去のSummer of Codeの成果が実際に反映されるにつれて、学生参加が開発に果たす役割が再認識されている。今年はさらに多くのプロジェクトが採用され、その内容もコンパイラの機能追加からLiveCDの作成やゲームのマップエディタの開発まで、多岐に渡っている。まもなくはじまる学生応募の受付を前に、今年の傾向と印象的なプロジェクトについて紹介し、オープンソース・フリーソフトウェア振興や日本からの発信についても考えた。 概略とこれまでの動向 Summer of Codeでは、まず3月に学生を指導する組織(メンター組織)の募集が行われ、Googleが選