生肉をネタとする握り寿司が注目されたのは、高度成長期を迎えた反動として海洋汚染が問題視されて以降の事ではないだろうか。 映画では『ゴジラ対ヘドラ』(1971年)、書籍だと有吉佐和子の『複合汚染』の連載が始まったころ(1974年~1975年)という推察だ。 以前、70年代か80年代の新聞か雑誌のバックナンバーを拾い読みしていた時に、「海の汚染に戦々恐々。人気を集める生肉の握り。」みたいな煽りの記事を見た記憶がある。 ふと気になって色々検索してみたが、該当記事らしいものを見つける事は出来なかった。 日本人は食に対するチャレンジ精神は旺盛だから、もしかしたら生肉寿司自体は文明開化の掛け声とともに肉食を始めた頃から存在していたのかもしれない。 握り寿司以外の『すし』としては、食品保存の方法として『なれずし』が室町時代からの伝統を誇っているので存在はしたかもしれないが、『なれずし』にした時点で生肉と
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