18回目のJリーグ開幕が近づいてきている。93年の5月、10チームによる総当たり4回戦方式でスタートしたリーグは、規模を大幅に拡張させ、いまや1部、2部ともにホーム&アウェー方式で運営されるリーグに成長した。課題、問題点は数多(あまた)あるにせよ、世界的に見ても希有(けう)なスピードで成長してきたリーグであることは間違いない。 さて、今年のリーグにわたしがまず期待したいのは、「グランパスがジャイアント・チームへの道を歩めるか否か」である。 ブンデスリーガにはバイエルンがある。プレミアにはいわゆる“ビッグ4”が、スペインならばレアル・マドリードとバルセロナという2強が長く君臨している。アンチを生み出すほどの強烈にして強大な存在は、リーグを活性化させていくうえでの絶対条件である。 だが、ここまでの18年間、日本にはそうした存在が生まれかけては消え、また生まれては消えというサイクルを繰り返