ウガンダで今、乗りに乗ってる新人ラッパーがいる。66歳のムセベニ大統領だ。 先月発表した新曲「俺のラップをもっと聴きたいか」がクラブやラジオで繰り返し流され、携帯の着メロとしても大ヒット。アフリカンなビートにのせて重低音のしゃがれ声でライムを刻む大統領には、アメリカのラッパー、50セントをもじって「M�7セント」というニックネームまで付けられた。 どうやらムセベニは来年2月の大統領選をにらんで、若い有権者の心をつかもうとしているらしい。今のところ再選の公算が高いとみられているが、ムセベニの4半世紀にわたる長期政権には批判的な見方もある。 ムセベニは1986年、クーデターを経て大統領に就任。05年に憲法を改正して大統領の3選禁止規定を撤廃し、現在「3期目」を務めている。01年と06年の選挙では、政府による野党への脅迫や暴力疑惑が指摘された。10月末から始まった今回の選挙戦でも、既に不正を警戒